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林家正蔵


 正蔵って、こぶ?

 問われて名乗るもおこがましいが、生まれは明治21年の東京で、二十歳の時に二代目 談洲楼燕枝門下で柳亭桂枝を名乗り、二年後にゃ四代目 五明楼春輔に、その四年後にゃ柳亭小燕路よ、百歳まで生きた沼津の正蔵とっつぁんたぁ縁も所縁もねぇけれど、29になった大正7年4月にゃ、六代目 林家正蔵を名乗ったのよぅ・・・ワンワンワンッ! ちっ、しべぇ心のねぇ犬めっ!

 失礼いたしました。最近、歌舞伎のセリフに凝ってまして、六代目 林家正蔵の自己紹介を、白浪五人男の日本駄右衛門のセリフ風に書いてみました(^∇^)

 江戸落語の初代 林屋正蔵(1781~1842 四代目までは「林屋」の屋号)と云えば、「怪談の正蔵」と云われたほどの、怪談噺の元祖です。

 二代目 正蔵は、「蒟蒻問答」や「野晒し」の作者と云われている元・沢善と云う坊さんで、通称「沢善正蔵」。母親が、初代 正蔵の後妻。

 三代目 正蔵は、初代 正蔵の門下で、二代目 柳亭左楽の前名。

 四代目 正蔵は、二代目 正蔵の門下で、通称「我善坊の正蔵」。

 五代目 正蔵は、四代目 正蔵の門下で、晩年、沼津に住んだ事から「沼津の正蔵」とか、噺家としては最長寿と思われる、数え年百歳まで生きたので、「百歳正蔵」と云われます。この五代目から屋号を「林屋」から「林家」に変更しますが、正蔵名跡を継承する弟子がいなかった為に、江戸・東京落語の林家の系統は、五代目 正蔵で途絶えます。

 六代目 正蔵は、二代目 小さん門下の二代目 談洲楼燕枝の門下なので、五代目 正蔵とは無縁の人ですが、正蔵名跡の六代目を名乗ったので、五代目 正蔵までは、初代 三笑亭可楽の一門なのですが、六代目 林家正蔵からは、先代で三笑亭可楽一門の正蔵名跡が途絶しているので、林家の屋号は三笑亭一門ではなく、柳家の傍流になります。

 さて、六代目 正蔵なのですが、若くして亡くなってしまったのと、「近江八景」の6分音源が一つだけしか残ってないので、あまり評価されてませんが、「盲の小せん」から「居残り佐平次」を直接稽古を付けてもらって、「居残りの正蔵」と云われたほど上手かったらしいです。また、新しがり屋で、赤いオートバイで寄席を掛け持ちしたり、噺家の制服を作ろうと提案したりしたらしい。

 以下の音源は、大正13(1924)年、36歳の時の録音ですが、当時の録音技術の低さを考慮すると、素晴らしいものだとしか云いようがありません。「居残り佐平次」を録音する予定だったらしいのですが、SPレコードのAB面には合計で6分しか録音できないので、さすがに居残りを6分では出来ないから、急遽、近江八景に変更したようです。それにしても、近江八景を6分以下でやってしまう実力は、相当のものだと思います。

 六代目 正蔵は、志ん生より二歳年上ですが、早逝せずに、昭和30年代まで存命で、LPレコードに長い音源を残せたとしたら、かなりの大師匠扱いを受けたはずです。また、正蔵名跡をたらい回しにすると云う茶番も起きませんでした。

 データ・・・六代目 林家正蔵 明治21(1888)年11月5日~昭和4(1929)年4月25日 享年40 前名=柳亭小燕枝 本名=今西久吉

コメント

No title

ということは、当時はあいている名前なら誰でも名乗ってよかったということですかね?

No title

この師匠、右のほっぺにミスマークが付いてますよっ!!

No title

*けんちゃん。。
う~ん、残念ながら、そこまでの事情は知りません。ただし、五代目 正蔵が亡くなったのは、大正12(1923)年なんです。つまり、大正7(1918)年に、六代目 正蔵を名乗った時には、既に五代目 正蔵は95歳で林家正童を名乗ってましたが存命でした。

詳細は定かではありませんが、六代目 正蔵を名乗るに際しては、沼津へ出向き、95歳の五代目 正蔵に何がしかの金を払い正蔵名跡を譲り受けたようです。

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*ヤマさん。。
はは^^
これは単なる、写真のキズかと思ってたのですが・・・
指摘されてみると、取り巻きの芸者集がふざけてキスマークを付けたのかも知れませんね(^ω^)

No title

藪師匠、

グルプ会社も含めて、何千人と云う社員を抱えている会社は、色々な面で本当に大変なものがあります。

大阪は寒くは無かったのですが、東京に帰って来て空港を出たとたんに、大変な寒さを感じました。(笑)・・・・・・・

明日の早朝にコメントさせて戴きます。

No title

貴重な音源ありがとうございました。ポチ★
以下あくまで私の個人的な感想です(^^ゞ元こぶ平はどうして正蔵の名を継げたのかよくわからないんです。というより、今の海老名一家はなんで落語一家として続けたのか、三平師匠が亡くなったところで終わりじゃなかったのかと思っていた次第です。あくまでも個人的な感想ですのでごめんなさいm(__)m

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*エキさん。。
ご苦労様でした。
人間、健康が第一ですね。健康でなけりゃ仕事は出来ませんからね。

ま、落語国では、健康なら命はいらねぇ・・・って事になってますが・・・(^ω^)

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*ごんちゃん。。
本音とタテマエの有象無象が入り混じって、ひと筋縄では行かない部分があるんです(^∇^)

落語協会だってバカじゃないんで、こぶを正蔵にするってのは、無理線だって事くらいは知ってます。襲名以来四年半が経過した今だって、本人や本人の関係者以外の業界人は、こぶが正蔵だなんて思ってませんよ(^ω^)

六代目から八代目までは、先代との師弟関係が無いとは云え、噺家として一門を作れるほどの実力者です。六代目と八代目は本格派。七代目(こぶのお爺さん)は戦前の東宝演芸場の爆笑王です。初代 三語楼一門の爆笑落語のスタイルを受け継いだのが、七代目の弟子で実子の三平です。

こぶは正蔵に改名して何をやりたいのか? ってのがまったく不明です。襲名披露興行で「子は鎹」を演じました。と云う事は、お爺さんの正蔵→お父さんの三平と受け継いだ爆笑落語の芸風を無視してるんです。落語の歴史も知らず、正蔵名跡の受け継がれた経緯も知らない、単なる与太郎って事なんです。

No title

*続き。。
でも・・・ごんちゃん、藪さんはちゃんと見ています(^-^)v
一番可哀想なのは誰かと云えば・・・こぶなんです。

低迷している東京の落語界のアドバルーンとして、与太郎のこぶが使われちゃったって事なんですよ。
その意味で、鈴本の席亭や落語協会の責任は重大なんですが・・・タイムセールが終わったら、ポイと捨てて、その後のこぶが何をやろうと知らん振り。落語ファンからバカにされ続けているこぶのフォローもしてやんない。あ”~やな業界やなぁ・・・

No title

*ヤマさんへのリコメで変換間違い発見~(^ω^)
「芸者集」ではなくて、「芸者衆」だス(^ω^)

No title

おはようございます。

8代目林家正蔵の中村仲蔵は最高ですね。
元こぶ平さんも古典をやってくれるそうですね。^・^♪☆彡

No title

>一番可哀想なのは誰かと云えば・・・こぶなんです。

全くその通りだと思いますよ。
芸が解れば解るほど自分が解るから。
おかみさんが「子故の闇」に迷ったんではと思います。
弟子に厳しく子供に甘い…だってあそこの姉弟全員ちゃんとお箸を持てない無いんですもの。
箸の持ち方を子供に教えられないなんて…論外。

ある有名な歌舞伎役者さんと一緒だと思いますよ。
口跡が良くないとさんざん言われていましたので(事実ですけど)
ボイストレーニングに通ったり本当に努力していたんですけど
やはり…かえって良くなくなったと思ったの。
努力では補えない事って有るんですよ…生まれ持った素質と言っていいか…

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*与太さん。。
落語は、その根多を持っている師匠から直接口伝される伝承芸ですから、現在47歳になっている当代の九代目 正蔵は、新たな演目を仕入れる時期ではなく、今までに仕入れた演目を自分の持ち根多にすべく稽古に明け暮れていなければならない時期なのですが・・・

テレビタレントと云うのは、テレビ局の拘束時間が長いですからねぇ。落語の稽古をする時間などそれほど取れないでしょう。そんな根多を高座でできるのは、素人客の前だけです。淀五郎と云う落語をお聴きになると、どう云う事なのかが判ります。

No title

*しゅうさん。。
こぶちゃんは、16歳で実父の三平に入門するんですが、二年後に三平が亡くなったので、三平一門のこん平の預かり弟子と云う形になりますね。親の七光りとしか云いようがありませんが、26歳で真打ちになっちゃいます。その17年後に正蔵を襲名するんですが・・・

襲名する2,3年前には寄席に出ていたようですが、その前はテレビタレントで、落語なんかやってなかったはずです。正蔵名跡は、林家の筆頭名跡で大看板です。二番手、三番手の名跡とは違います。大看板名跡を名乗っている人が、テレビで落語以外の仕事をしていますか?

大看板を背負った人は、それまでテレビへ出ていたとしても、テレビ出演を減らし落語に専念するからです。名跡を甘く見る者は、必ずその名跡に潰されます。落語以外でテレビに出たいのであれば、噺家は廃業すべきです。噺家を続け、林家の屋号を名乗りたいのであれば・・・落語系図の観点から云えば、上方に拠点を移し、四代目 林家染丸門下で、六代目 林家正三(しょうざ)を名乗るのが最も無難だと思われます。

そうしないと・・・次の十代目 正蔵名跡が、いずれ問題になります。

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