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逃げ噺


 「逃げ噺(にげばなし)」と云うのは、文字通り、逃げちゃう噺の事を云います。と云っても、噺が逃げる訳ではなくて、噺家が逃げる訳です。さりとて、「下手糞~、引っ込め~」と客から云われて、噺家が高座から逃げる事ではありません(^ω^)
 
 お客さんは暇だから寄席に来てるんですが、噺家さんは忙しいんです。お正月の初席なんざ、噺家さんのかき入れ時ですから、寄席を幾つも掛け持ちするのが普通です。そんな時に、「文七元結」のような大根多なんかやってられない訳で、客にしたって正月早々、かったるい噺は聴きたくない(^ω^)
 
 また、寄席で時間が押している時など、短い時間で、ちょこちょこっとやって、そこそこ客受けして時間調整が出来る演目の事を、「逃げ噺」と云います。
 
 だから、小噺にちょっと毛の生えた程度の軽い演目の事を「逃げ噺」と云っていて、実はいろんな演目があります。その中でも、「豆屋」なんかは、「逃げ噺」の真打ちと云えるのではないでしょうか・・・私なんざ「豆屋」は、子供の頃からラジオで何度も聴いていました。
 
 まあ、あんまり大師匠がやるような演目ではありませんが、近年では、お亡くなりになった、先代の芸協会長の十代目 桂文治さんが、伸治時代から持ち根多にしていました。古くは七代目 春風亭柳枝の得意根多でした。
 
 「逃げ噺」ですから、まあ、どうと云う事も無い演目で、ストーリーを書くまでも無く、豆屋を脅して値切る客と、その話を聴かされた客の対比です。短い演目なので、時間のある時には、マクラで物売りの売り声を長くやって時間を延ばす事が出来る演目でもあります。
http://o3wg.up.seesaa.net/i/E4B883E4BBA3E79BAE20E698A5E9A2A8E4BAADE69FB3E69E9D20E8B186E5B18B.wma 6:28 豆屋 / 七代目 春風亭柳枝
 データ・・・七代目 春風亭柳枝 明治26(1893)年9月~昭和16(1941)年1月14日 享年48 前名=五代目 柳亭芝楽 本名=渡辺金太郎 通称=エヘヘの柳枝
 
 実は・・・七代目 柳枝の本名は、六代目 春風亭柳橋の本名と同じなんです(^ω^)
 七代目 柳枝は、綴り方狂室の四代目 柳亭痴楽が入門した師匠でした。七代目 柳枝が真打ちになった時に名乗った名跡は、二代目 柳亭痴楽でした。

コメント

No title

この噺の「完全版」というのはあるのでしょうか?
あるなら、一度聞いてみたいものです。

No title

この噺は文治師でよく聴きました。
今は小遊三師が偶にやります。
七代目の師匠は「堀の内」は聴いた事はありますが、
「豆屋」は初めて聴きました。
五厘と言う単価が時代を現していますね。
でも、実に間がいいですね~(^^)
調子が良くて楽しいです。

No title

 ご無沙汰してます。

 六代目三升家小勝師の新作「水道のゴム屋」は、この「豆屋」をヒントにして作られたそうです。

No title

逃げ噺ですか。他にもいろいろありましたね。忘れてしまったんで調べておきます。
「豆屋」は初めてです。上方では米朝さんの一番弟子だった先代の米紫(当代はざこばさんの孫弟子が継いだ)の十八番だったと聞いています。上方では最近は全くかかりませんね。

No title

*キャバンさん。。
この音源は、戦前のSPレコードのAB面ですから、6分ちょっとなんですが、この噺自体を長くやるって事もできるんですよね。それは文治さんがやってます。

一升桝に腕を添えてテンコ盛りにしないと、孕んでる女房が生む子供の鼻が低くなるだとか、次の家では、豆をテンコ盛りにすると、生まれてくる子供の鼻が天狗の鼻になるって対比させたりすると、十分以上の演目になります。

No title

*菖蒲園さん。。
この演目は、文治さんの惚けた味ってのが合ってる演目ですよね。昭和の名人の後半リストの、私の予想をもう一度見直していただければ、それらの演目を私が選択した理由がお判りいただけるはずです(^∇^)

小遊三には、文治根多は合わないと思います。小遊三のキャラクタを生かすんなら、柳朝根多だと私は思います。

七代目 柳枝は、戦前に亡くなっちゃった噺家ですから、リアルタイムでお聴きになってる人は誰もいないはずです。もちろん私も、八代目でさえリアルタイムでは聴いてません。でも、戦前の東京落語の爆笑スタイルがSP音源で残ってますね。七代目 正蔵なんかも、まさにこのスタイルなんですよね。

No title

*櫻川さん。。
いつも、いろんな事を教えていただき、ありがとうございます。

六代目 小勝の「水道のゴム屋」の原稿を書き上げました。明日、体調が良かったら、記事上げします(^∇^)

No title

*えび助君。。
極論すると、落語ってのは「逃げ噺」か「人情噺」かのどっちかだとさえ云えます(^ω^)

もちろん、そんな分け方をするのは乱暴ですね。上方の「鉄砲勇助」は、東京では「弥次郎」と云う演題でやりますが、次の噺家が楽屋入りするまでの「つなぎ」として、幾らでもエピソードを追加して行く事が可能ですね。全部やったら40分以上になりますが、10分以下で切っても問題ない演目です。

No title

『逃げ噺』
東京電力の清水社長の所在が判らないようですね。『逃げ』でしょうか。落語国なら許されるでしょうが、「マジな世界」では許されませんね。

この記事には関係ないですが・・・・
福島原発のタービン建屋内の水の放射能物質の1000万倍(何に対して?)を10万倍と、いっぺんに100分の1に訂正したというのは、どういうことなんでしょう。もう、東京電力や原子炉保安員の発表が当てにならないということを露呈しただけではないでしょうか?
風評被害や疎開が始まると思いますね。
そこに、タービン建屋の外で1000ミリシーベルトの放射線を完治した・・・・完全防備の作業員でも15分が限度という報道もありました。

最悪のケースを避けてほしいですが、明日にも危ないなら、「パニック」覚悟で、避難指示をすべきでしょう。受け入れ態勢の準備を画策しているため時間稼ぎをしてるなら、別ですが。

「落語国」の世界に逃避して、今から、圓生師匠の「蛙茶番:を聴きます。その次はどうしましょう。

No title

*キャバンさん。。
逃げ噺を、そっちへ持って行く手がありましたね。気が付きませんでした(^ω^)

原発事故に関しては、もはや東電に管理能力無しだと思います。大至急、原発の先進国であるフランスと、スリーマイル島とチェルノブイリの事故処理に当たった担当者、およびIAEA(国際原子力機関)の専門家を呼び寄せて、プロジェクトチームを作り、東電の発表事項をチェックさせた上で、発表させるべきだと思います。そうしないのならば、原発事故に関しては、報道管制を強いて、いっさい報道すべきではありません。

不確かな事を報道しても、国民は不安になるだけです。私から申し上げますが、事故現場以外は、すべて安全ですから、野菜を食べたり水を飲んでも、何の問題もありません。ウチの一言メッセに書いてある通りです。

判りやすく云うと・・・福島の原発事故は、噴火しない火山の火口です。覗き込む事の出来ないマグマのたぎる火口ですが、その火山のふもとは、多少、硫黄の匂いがしたり、暑かったりしますが、人体に影響が及ぶレベルではありません。

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