南戸崎のツバメ
- 2019/07/07
- 07:07

毎年同じ場所で二回の子育てをしているのかと云うとそうでもなくて、子育てをしない事もあります。でもツバメが産卵床を作りやすい場所と云うのは確実にあると藪さんは確信しています。
この南戸崎の産卵床では、四月中旬からの一回目の子育てではツバメがいませんでした。久しぶりに回診に行ったらなんと、孵化後十日と思われるヒナが産卵床に三羽いるのを確認しました。
6月26日の取材時に孵化後十日のヒナと云うのは、ツバメの普通のルーティーンではありません。一回目にしては遅過ぎるし、二回目にしては早過ぎる。
実はそう云う時期外れの子育てもあると云う事を、藪さんは認識しています。つまりこの南戸崎のツバメは、普通とは一ヶ月遅れの、五月中旬から子育てを始めたものと思われます。
そう云うイレギュラーな子育てで巣立ったヒナの生存率は低い。何故か?
ツバメはオスメスの二羽で子育てをしていると云う間違った理論に洗脳されている人が多いのですが、藪さんローカルのように護国寺の上にある豊島岡墓地は、ハシブトガラスの東京における三大集結地で、ツバメの数よりはるかに多くのカラスがいます。
そんな場所でツバメはたった二羽で子育てができるんですか?
ツバメの成鳥は高速で飛行できるのでカラスに捕まる事はありませんが、巣立ったばかりのヒナはどうでしょう? あまり飛べないのでカラスの格好のエサになっちゃいます。
だからこそツバメは地域の集団で子育てをして、集団で外的から身を守っているんです。ツバメは集団的自衛権を行使する野鳥です。ツガイで子育てなんかしていたらとっくに絶滅しています。
https://www.youtube.com/watch?v=raHl0-kfHnI
撮影データ・・・令和元(2019)年6月26日(水)10時57分 南戸崎